「Bind」松岡組、3年間のノーサイド

2021/11/01

 10月21日、澄み切った青空にノーサイドを告げる笛が鳴り響き、アルタイルズ松岡組の3年間のドラマは幕を閉じた。松岡組の姿を思い出すと、ほぼ全てのシーンが笑顔で溢れている。その夜SNSに投稿したキャプテンのコメントは、松岡組のリアルを凝縮している。
「笑って泣いて笑って笑って、みんなのおかげで本当に笑顔の絶えない3年間でした」


 10月2日、年間の戦績目標である「打倒平塚学園」を見事に成し遂げた。その翌週、10月10日は緊急事態宣言が明けて県外遠征が数ヶ月ぶりに認められたので、このタイミングでアルタイルズ得意の?「聖地菅平・弾丸日帰りツアー」を敢行した(アルタイルズ元年の2017年と昨年に続く3回目の日帰り菅平)。晴天の聖地で部内マッチなどを行い、ダボスの丘で深く刻まれる思い出を作った。

 
 その翌週10月14日、花園予選の初戦(2回戦)、山手学院戦が行われた。人工芝が増えた近年、ここまで泥にまみれて水たまりで呼吸が止まるような「田んぼラグビー」は、もう二度とないほど貴重な経験だろう。ゲームを決めるタイミングで痛恨の選択ミスを繰り返して自ら首を絞めた感もあったが、山手学院の素晴らしい闘志に押されて本当に苦しんだ。紙一重、1ミリのズレでもゲームはひっくり返るほどの窮地だった。13対10。神様に感謝したくなるような薄氷の勝利だった。

 コロナで多くの経験機会を奪われ続けた代だったが、それらをこの3週間に全てを詰め込まれたような濃密な3週間だった。


 関東六浦との力差は、関東予選3回戦でも戦っているので想定通りだった。松岡組が発足時に掲げた組織目標は「Bind」。このステージに立ち、仲間への愛を感じながら自分たちの信じるプレーをやりきる。それだけで楽しかった。松岡組同期11人は深い情を込めて楕円球を追い、必死に相手に食らいついた。どんなにトライを重ねられても、誇らしい姿だった。



松岡英志(キャプテン)
『アルタイルズの3年間が終わってしまいました。本当に一瞬で時間が過ぎてしまった気がします。みんなとプレイヤーとして練習できないのがとても寂しいです。今思うと3年間色々ありました。笑ってぶつかって泣いて笑って笑って、本当に笑顔の絶えない3年間でした。この3年間は僕の一生の宝物です。
キャプテンとしての最後の1年間本当にみんなに支えられて助けてもらったそんな1年間でした。同期のみんながいてくれたからここまでやってこれました。こんな俺と最後まで一緒にいてくれて本当に感謝しかありません。3年間ありがとう。

後輩たちにはたくさん笑顔をもらいました。一緒にふざけてご飯食べて笑ってこんな生意気な可愛い後輩達にも感謝しかないです。ありがとう。
松山先生の元でラグビーができたことが自分を変えるきっかけになりました。勝ちながら楽しむことができるのは、どこの高校を探してもこのアルタイルズだけだと思います。松山先生のおかげで楽しいラグビーができました。本当にありがとうございました。』


佐々木悠太(バイスキャプテン)
『高校3年間という短い間だったけどラグビー部に入れてとても楽しかったです!松岡組が始まってからバイスキャプテンになって最初はとても苦労したけど、最後はバイスキャプテンとしての役割を果たすことができて本当によかった。自分はチームメイトと一緒に目標に向かって努力する事がとても大事だと思うので2年生や1年生はしっかりと目標を持って日々の練習を頑張ろう!新しい代になって大変かもしれないけど2年生はしっかりと後輩を導いて松岡組よりいい部活を作れるように頑張ってください!』


三浦聖南(マネージメントリーダー)
『三年間お疲れ様でした。最後の試合は精神的にも辛い試合になるだろうと思って挑みました。試合を終えて今までで1番悔しい思いをしました。ほとんどタックルの連続で自分たちがアタックするチャンスは僅かでした。試合中、必死にタックルやボールを取りに行く同期や後輩の姿を見て泣きそうになりました。試合後3年生からの一言は、普段本音で言わないようなことを新チームのアルタイルズや同期、先生に向けて全員が話していて、改めてみんな思ってることは同じだと思いました。
松岡組もコロナの影響が大きかったですが、その中でも心身ともに強くなり僕らを立派にしてくれた松山先生には感謝しています。
アルタイルズでの三年間は一度もやめたいと思わない三年間でした。楽しかった。三年間ありがとう。』


馬場舜(イベントリーダー)
『3年間アルタイルズのメンバーと一緒に出来てマジで最高に楽しかったです!本当にありがとうございました!!!まぁ一つ心の残りがあるとすれば、コロナで出来なかったBBQですね~、今年こそはアルタイルズメンバー全員でBBQやりたかったなぁと。。。』


大川秀虎(ウェイトリーダー)
『あっという間の三年間でした。アルタイルズに入ってもう三年もたつんだと思いました。
ほんとに楽しい三年間でした。こんなに楽しく過ごせたのは先輩や同期、後輩のおかけです。つらい練習も筋トレも同期がいたから乗り越えられたし普段の練習も楽しくできた。自分は同期に恵まれたなと思います。そして後輩たちにも恵まれました。こんな先輩についてきてくれてありがとうそして支えてくれてありがとう。そして先生、アルタイルズの一員にしてくれて、ラグビーを教えてくれてありがとうございました。』


山口大和(気合い入れリーダー)
『アルタイルズでやってきたことは胸を張って誰にでも言えると思う。最初は無駄な脂肪を減らすため入ったが、全然減ってない。
1年生へ
まずアルタイルズに入ってくれてありがとう!そして今の1年生は、俺が一年生だったころと比べてすごく成長してると思う!これからもアルタイルズを引っ張ってってね!
2年生へ
みんな個性的で生意気な後輩だけど、みんな実は優しいよ!奢って欲しい時だけ「くん」付けしてくるけど可愛げのある後輩だよ!とりあえずアルタイルズをよろしくね!
そして3年生へ
君たちのいじりは、酷すぎるぞ!まぁでも実は嬉しいけどな!これからも迷惑いっぱいかかると思うけど、よろしくね!
松山先生へ
本当に3年間お世話になりました!骨折した時は、本当にすいませんでした。たまに練習行きます。
とりあえず何が言いたいかって、アルタイルズ最高すぎだってこと。以上!!』


波多野巧(点呼・出欠確認リーダー)
『僕がアルタイルズで得た思い出は、ラグビー人生の中で最も大きなものとなりました。楽しいことや辛いこともたくさんありました。松山先生に怒られたり、フィットネスがキツかったりやめたいと思うことはたくさんあったけど、仲間がいたから笑って乗り越えられたし、いいチームになったと思います。1年生、2年生のみんなもこいつらのためなら頑張れると思えるようないい仲間を作ってほしいです。3年生のみんな僕と友達になってくれてありがとございます。みんなのおかげで3年間とても楽しかったです。本当にありがとう。3年間お疲れ様でした。』


飛川倭漠(週目標シートリーダー)
『3年間を終えて最初に思ったことはもっと努力しておけば良かったと思ったことです。1年の頃から全力で毎日努力していれば違う結果になっていたからもしれないと思いました。もう後悔しても遅いというのはわかっていますがそう思ってしまいます。しかし最後の試合は3年生みんなで出てワンプレーを大事に楽しみながらプレーできたのでいい終わり方をできたんじゃないかなって思います。1.2年生は自分みたいに後悔しないようにこれからも全力で頑張ってほしいです。この3年間の経験はこれから先もう体験できないような人生の宝だと思っています。3年生のみんなこれからも自分と遊んでください。ありがとうございました!!!』


石川悠馬(アウェイ荷物準備リーダー)
『3年生は2年半、2年生は1年半、1年生は半年ありがとうございます。正直僕は、最後の大会で、出し切れてなくて、少し悔いの残る引退でした。今の1年2年のみんなはそういう思いをしないよう、今から出来る事はなんなのか、考えて練習してください。3年生は、とにかくこんな俺だけど仲良くしてくれてありがとう。本当に楽しかった。部活引退しても、集まってまた遊ぼ!。
最後になりましたが、2年半アルタイルズでプレーできて本当に幸せでした。先生や卒業してもコーチとして残ってくれた豊島コーチなど、アルタイルズを支えてくれた皆様ありがとうございました。たまに遊びに行きますので、その時はよろしくお願いします。』



松嶋啓太(モラルリーダー)
『この3年間めちゃくちゃ楽しかったです!!自分は上手いプレイヤーでも無く、試合でも活躍出来なかったのですが、それでも楽しくラグビーを3年間続けられました!それは、皆いつも笑顔で楽しくいたり、自分が凹んでいる時に支えてくれる人達や、アドバイスをくれたり、助けられながらも続けることができました。本当に感謝しています。
自分がアルタイルズを3年間続けなかったら、家に帰ってただゲームをしてつまらない人生を歩んでました。アルタイルズでラグビーができて本当に嬉しいです。
同期に向けて、、、約3年間ありがとう!!自分が勝手に萎えたり、めちゃくちゃ迷惑かけたけど、励ましてくれたり、笑わしてくれたりして本当に助けられました!!また皆で集まって食べに行ったりしよう!
後輩へ、、、辛いことだったり、やめたいと思う時があるかもしれないけど、諦めないでほしい!!続けたら良いことがあるし、得られるものもあるから続けて欲しい!!応援してます!!』


阿部汐音(ゲームシートリーダー)
『私にとっての3年間は本当にあっという間に過ぎて行って、あのとき、こうしとけばとか、あのとき、こうだったらな。とか色々な事があって後悔とか苦労とかもあったけど、今思うと本当に一瞬で過ぎていって、そして引退を迎えて、今まで部活しかしてこなかったのに、急に部活がなくなると何をしていいのか分からなくなります。また、みんな揃ってラグビーをしたいな。とも思います。そして、後輩のみんなは出来なくても諦めないで最後までしてれば、きっとこの達成感はあるし、一生関わる大切な仲間が出来ると思うから是非、諦めないで頑張ってください。本当に3年間ありがとうございました。』


アルタイルズのクラブビジョン
『笑顔と愛とプライドのあるチーム』
クラブミッション
『メンバー全員が最高の思い出と感情経験、生涯の仲間を獲得する。』
『平工と高校ラグビー界に良き影響を与えるクラブとなる。』

 日本初で唯一の「部活のクラブ化」も実現した松岡組。このビジョンとミッションに大きく近づいた素晴らしい代だった。胸を張って堂々と人生の次のステージに進んで欲しい。アルタイルズの仲間はみんなの生涯の仲間であり、アルタイルズはいつでも帰ることができる故郷だということを、いつまでも忘れずに。


 その3日後、アルタイルズ高橋組が始動した。2017年の誕生から6代目を迎える年、強烈なモデルチェンジに挑戦している。初日の練習にリーダーが漏らした。「これ、めっちゃ大変・・・」リーダー陣の仕事量は昨年度の10倍かそれ以上か。
 停滞は瞬時に衰退と化す。劇的な進化に向けて、アルタイルズ高橋組の大いなる挑戦が始まった。


10月30日 文化祭招待試合(ユニセフチャリティーマッチ、新チームデビュー戦 兼 3年生ラストゲーム)

キックオフ前のセレモニーで校歌斉唱

キックオフボールはかつて日本一に君臨した平工社会部のソーラーカーが!




新キャプテンのソウ。後ろはアナウンサーのヒデトラとケイタ、解説松山。現地リポーターはあやの。

ハーフタイムはHバー目がけて景品付きキックゲーム

新城高校の皆さん、ありがうございました!

おかげさまで4万円を超える大きな金額が集まりました。これでたくさんの命を救うことができます。ご協力ありがとうございました!

菅平弾丸ツアー





2回戦vs山手学院