鎌田組卒部式 『ラストメッセージ』

2020/03/01

 2月23日、門出を祝うかのような晴れやか青空のもと、鎌田組の追い出し試合と卒部式が行われた。学校工事の影響で不本意ながら例年より1ヶ月早く行ったが、そのすぐ後からコロナウィルス休講となったため、奇跡的なタイミングの実施だった。

 思い返せば約3年前、私と共に平塚工科にやってきた鎌田組。先輩たちは6人しかいなかった部員をすぐに20人近くに増やし、13ヶ月後には48人という大きなクラブに育て上げた。1年目は「アルタイルズ」とチームを命名し、新しいジャージ、新しいイベント、新しいラグビー、ただただ創造を楽しんだ。

 2年目は色々な反動でもがいた年。「何のためにこのクラブにいるのか」の意識差があまりにバラバラで、一体感や同志意識が崩壊した。「何を目指す集団なのか」を苦しみながらも探り続けた。幸運は大好きな内藤龍斗や遠藤誠大たちの背中と生きざまを、とくと目に焼き付けることができたことだった。

 3年目は成熟の年。本気で目標に挑む者だけが手にすることができる「真の楽しさ」を追求するための努力ができる集団になり始めた。夏までは学年間に溝があったが、秋には愛と誇りのあるワンチームになれた。3年かけて素敵なクラブへと進化させてくれた。


鎌田組から後輩たちへ、最後のメッセージ

キャプテン・鎌田海吏

『卒部式で見たみんなの笑顔、多分絶対に忘れないね。それは自分がラグビー部で3年間やってこれたからだと思う。部長って呼んでくれてありがとね。どうか後悔のない残りの青春を満喫できるように。俺らがいなくてもいいチームになれるように。口だけじゃないようなチームになれるよう頑張ってくれよ!!!』


秋山俊輔
『伸び悩む時もあるし、モチベーションの浮き沈みもあると思います、人間だもの。でも気持ちをしっかりと持って、自分たちの努力は決して無駄ではないと信じていけば、いつか報われる筈です。自分を信じろ、自分を見失うな。君たちなら出来る。(随分偉そうな事を書いてしまった…)


三島元気
『2月23日に平工ラグビー部アルタイルズを卒部しました。僕はこの前部活に入れて凄い楽しかったです。後輩達はたまに部活面倒くさいとか行きたくないとか思う人もいると思うけど、ここで自分から逃げたら後に絶対後悔するし、なんも楽しくないと思います。面倒くさいと思うのは自分のせいで、上手くなれば面倒くさいと思わずに絶対楽しいと思えるし、ラグビーやりたい!と思えるのでしっかり部活に参加して欲しいです。
 3年間ありがとうございました!ここで得たことを活かしてこれからも頑張っていきます!』


鈴木貴智
『高校3年間ラグビーを続けてきて、自分はとてもいい経験ができたと思っている。普通の生活をしていたら経験できないようなことをしているんだなーって引退してから思っている。要するに、今しかラグビーだけに集中することができるから、今を大切にしてほしいと思っている。』


矢萩翔
『卒部式を終えて、僕のラグビー人生は終わったいま、3年間を振り返ってみるとNo.1は無いかもしれない。それでも後輩の中には僕の事を目標にしてくれていたり、尊敬してくれている人がいることはとても嬉しいことです。僕は同級生で、同じポジションであるヒゲ、ゆうまを尊敬し、越えれるようにプレーしてきましたが、ダメでした。チームメイトだとしても、ライバルとして見ることは重要だと思います。後輩のみんなにもそれぞれの分野で優れた選手がいるので、なりたい自分と自分の身の丈に合ってる人を目標にこれからも頑張ってください。
大抵の人はラグビーの選手を目標にしたいと思いますが、その人を目標にするにしても、段階をふんで努力するようにしないと心折れるので気をつけて下さい。応援してます!』


山本佑真
『私が高校3年間ラグビーを通じて学んだことは人は成長できるという事です。高校に入ったばかりの私は根暗でコミュ症で自分に自信が持てませんでした。ですが七夕のボランティアで人間性を育み。また、ウェイトで心身共に鍛えに鍛え抜いた結果今の自分がいるわけです。高校3年と1年の自分を比較してみるとやはり雲泥の差だと痛感します。
今後就職して下に人を持つ様になった場合は「自分に自信が持てない時はまず筋トレから」これを布教していきたいと思います!!』


髙橋一平
『早く引退したいなんて何度も思ったけど、いざ引退するとまたみんなとラグビーやりたいなんて思うことが多々あります。終わった頃に後悔しないよう、皆さんは今を思う存分楽しんでください。』


宮本翔吾
『みんなそれぞれ得意なプレーがあると思うから、それに自信を持ってプレーしてほしい。
例えば、「俺があの時ボール持って10m進んだからトライできた!」っていうのも自信を持っていいと思うし、「俺がここでタックルして食い止めた!」とか「俺、チームの英雄だ」と誇りに思ってもいいと思う。みんなには後悔が残らない迷いのない自信を持った最高プレーをしていってほしいな!』


中村紫音
私が本気で部活に打ち込んだのは、3年生になってからでした。今思えばもっと早く気付いて一生懸命取り組んでいたら、結果は変わっていたのかもしれません。過去は取り戻すことができません。今の自分を見つめ直し目標に向かって頑張って下さい。


小野嘉
『2月23日に卒部式をやり卒部しました。3年間このラグビー部でラグビーができてよかったです。この3年間は楽しいこともあったけれど後悔もいっぱいありました。試合でのキックミスやパスミス、タックルに入りそこねたりなど、もっと練習をしておけばよかったと思う事がいっぱいあった。だからこれからの豊島組では1人1人が後悔をつくらずに練習に励んで下さい!』


辻幸之助
『この平塚工科ラグビー部で3年間で掴んだものは、自分は仲間とのコミュニケーション、責任を掴みました。僕はコミュニケーション能力がそこまで高く無いのですが、このラグビーというスポーツは話す力が必要なので、どこで何をどう必要かを仲間とよく話せたので掴んだ気がしました。
後悔は、僕は部活よりもやりたいことが沢山ありました。ですが、そのやりたいことをやってる最中に、みんなが一緒に頑張ってるのを考えると、自分のやったことにとても責任を感じました。』


壺井飛嘉
『私は、ラグビーと出会い素晴らしいスポーツだと思いました。最高の仲間とも出会うことが出来ました。ラグビーは、一つのボ―ルを仲間全員で繋ぎ、体と体でぶつかり合い精神面だけでなく人間性も鍛えられました。ラグビーを通して沢山色々な事を学び自分自身成長できました。
松山先生の教え方も素晴らしく、どんどんラグビーにのめり込み、仲間とも幸せな時間を過ごすことができました。とても楽しくて、あっという間に3年間たってしまった()
卒部式も開いていただいて、ありがとうございました。追い出し試合も仲間と笑顔で楽しくできて、最高に良かったです。とても心に残る卒部式でした。皆、ありがとう!!
松山先生、藤原先生、上掛先生、池永さん、アルタイルズの仲間、OBの皆様、保護者の皆様、今までお世話になりました。社会人になってもラグビーで学んだことを活かして、前に進んでいきます。ありがとうございました。

後輩の仲間へ
学校生活はあっという間に終わってしまうから、一日一日を大切に過ごしてね!トレーニングや練習は仲間と笑顔で励まし合って乗り越えてね!おもいっきり喧嘩しちゃったときは、冷静になってから『言いすぎた、ごめん』謝ろう!そこから強い絆が生まれる。俺もそうだったから。自主トレは、自分の力になるし、自信にも繋がるよ!どんな相手が来てもタックルして止めてやるぞ!!という気持ちになったよ!パスダミーも成功すると気持ちいいから、仲間と練習して楽しんで!全員が心を合わせて努力し、目標を達成してね!アルタイルズ最高~!!
皆、笑顔が素敵で、凄いから大丈夫!!成長した姿を見るのが楽しみ~応援しています!!

同期の仲間へ
かけがえのない時間をありがとう!!
進む道は違うけど、また遊ぼうね!!
会える日を楽しみにしてるよ~。』


加藤海
『卒部して2年半を振り返ると本当にあっという間だったとすごく感じます。今まで平凡に過ごしててなーなーで生きていた俺がラグビーという世界に足を踏み入れてみんなで目標に向かって一歩ずつ前に進んで歩んでゆく。自分にはもったいないくらいのものだったと今ではものすごく感じます。

誘惑に負けて見つかり生徒指導。別室での特別指導中、松山先生から1枚のプリントがきて見たとき涙が止まらなかった。自分にとっては些細なことかもしれない、でもチームにとって大きな問題だということをしっかり理解できていない自分が恥ずかしかった。そして、大好きな先輩たち、仲間たちとラグビーをやるのは最後かと思うと本当に止まらなかった。自分たちよりこの先のラグビー部を思って私を選んでくれた先輩たちは本当に優しくてかっこよくて。でも、内心ではなんで俺を選んだのかとすごく思っていた。でも、そんな優しい先輩たちに私はずっと救われ続けて今こうして笑って平塚工科ラグビー部を卒部できました。こういう出来事があって今の自分がいると思うし成長もできたと思うけど、みんなにはその前段階で気づいて自分を成長させて行って欲しいと思います。

今ある楽しい場所や仲間この先もみんなで集まればずっと続くものだし続けて行きたい場所。でも、自分の過ちつで大切な何かがなくなるというのも分かって行動して欲しいです。
高校生という短いラグビー人生!笑うもよし!泣くもよし!言い合って喧嘩するも良し!今しか味わえないこの時間を仲間と楽しくラグビーをやりながら楽しんで下さい!
これからも平塚工科ラグビー部を応援しています。
今までお世話になりました。本当に自分にとって最高の思い出です。本当にありがとうございました。』

ひな
私が3年間選手を支えて掴んだものは、大きく分けて2つ。
□仲間という信頼出来る存在の大きさ
□努力は必ず報われる訳では無いこと

まず1つ目の「仲間という信頼出来る存在の大きさ」について。
簡単に言うと「困った時に助けてくれるのは仲間」という事。高校生なんだから青春を桜花したいのはとても分かるし、はっちゃけたい時期というのも凄く分かる。だからこそ、失敗をしやすい。自分が間違った道を進んでしまった時、きっと親にも先生にも反対し、「そういう道の友達」とつるむのが最高に楽しいと思う。そういう時に、「最近どうしたんだ」「悩みがあるなら聞くから」「そんな事やめておけ」と声をかけてくれる人を、本当の仲間、と呼んでもいいと思う。

次に2つ目の「努力は必ず報われる訳では無いこと」について。
よく聞く言葉だけど、果たしてそうか?毎日頑張ったからと言って、目標を達成出来るか?否、そういう訳でもなく、努力をしても報われない時もある。だからと言って、「何だよ、報われないなら意味ないじゃん」と諦めるのはまた違う。とても難しい事だけど、それでも努力を怠らなければ報われる…という事だと思う。何が言いたいのかと言うと、「努力を必ず報われる」というより、「努力はいつかは報われる」という事。
「あれこれ上手くいかない」と思っても、「もう少し頑張ってみよう」という気持ちが大切。

これからも何度も何度も後悔して、傷ついて、泣くこともあると思うけど、そういう時こそ仲間を頼るべし!!これからも応援してます( ˘ω˘ )




 鎌田組の皆さん、3年間よく頑張ってきたね。素敵なクラブを創り上げてくれて、本当にありがとう。みんなが創ったこのアルタイルズをさらに素晴らしい集団にすべく、豊島組は頑張っています。いつでも気軽にグランドに遊びに帰ってきてくださいね!


おまけ『ビッグゲスト来たる』
ゲスト1(1月31日)

日本ラグビー協会リソースコーチの藤森さん
 ラグビーだけでなく、様々なスポーツ指導者や経営者に対して「コーチング力」を高める仕事しているコーチングのプロです。この日は「平工ではなく俺のコーチングを見てアドバイスをしてほしい」とリクエストし、遠くから来てもらいました。藤森さんにとって私は大学ラグビー部の先輩にあたるので言いにくいところもあったかもしれないけど、有意義なアドバイスをいただくことができました。
 部員たちにとっても、練習の時に何を考えなければいけないかがよく理解できた貴重な一日となりました。

松山先生に貴重な機会をもらえました。以前からもっとたくさん話をしたいと思っていて今回このような形で実現してとても素晴らしい時間でした!公立高校で限られた時間と人材で創意工夫する姿はとても勉強になりました!またお願いします!

ゲスト2(2月15日)

福田正武君
 平工に一人で来た福島県の中学生。実はめちゃくちゃすごいんです。その2日後から東京のアスリートビレッジで行われるセブンスユースアカデミーの練習生として参加する天才少年。このアカデミーは将来のオリンピック候補選手を対象にした日本ラグビー協会の有名な事業で、基本的には高校日本代表候補レベルの超トップ高校生が集まるもの。今回はその合宿にテスト生として全国から選ばれし13名の中学生が練習生として参加。福田君はその中で唯一中3ではなく中2。そんなすごい逸材です。
 この日はブレイクダウンにフォーカスした平工練習に(締めのウェイトまで)フル参加。タッチフットや実戦練習では、表現不能なほどしなやかでセンス溢れる動きを披露し、「ここ!」という!0.5秒を逃さず、ボール一つ分のブレもないコントロールで絹の如く滑らかで柔らかいパスを空間に放り込み、何度もトライを演出していました。
 ちなみにお父さんの福田恒輝さんは私の大学時代の先輩。人生を変えてくれたほど今でも尊敬する存在で、3・4年時は何度もハーフ団を組ませてもらいました。クラブチームでもハーフ団を組んで全国制覇を3度経験。私にとって永久に日本一のスタンドオフです。さらにちなみに、正武(せいぶ)君の名前の由来は「セービング」。「どんな華麗なトライよりも派手なプレーよりも、1本のセービングが最も美しい」と聞きました。



非公式?部員の川西まさやも引退!ピンボケごめん。


鎌田組のラストプレー。3年間を締めくくるナイスゴール!!

OBの皆さん、いつも本当にありがとうございます!新OBをよろしくお願いします!



上掛先生の音頭で乾杯!

OB会長寺社下さんのご挨拶

保護者代表・鎌田さんのご挨拶

コウスケのキャプテンソロで最後の校歌とスリーチアーズ