2017年度卒部式 「先人」

2018/03/28

 いつか、色々なことが実る日が来る。そのとき、「あの苦しかった時期を乗り越えたから」と晴れやかに振り返る。そんな典型的とも言えるストーリーは、個人だけでなく組織も同じことだ。組織として苦しい時代を耐え抜いてくれた先人がいたから・・・。
 3月25日、同期はたった二人(一時は一人)だけという苦境の代・萩谷組の追い出し試合と卒部式が行われた。二人の功績が引き寄せた景色、晴れやかな青空と美しい桜の中で。

 「軽めのラグビーのゲーム」なんて、やはり無理だった。新生活が控える二人にケガをさせるわけにはいかない。よって「絶対にケガをしないよう、お遊び強度で」とお願いしていたのに。卒業生の萩谷と将太郎を含むOB
チームは、開始早々からいわゆる「完全ガチ」。バッチンバッチンと身体を張ってくる。「タックルとホールドの中間くらいかなぁ?」と想像していた現役は、いきなり劣勢に回ってしまった。後半の後半でやっとフィットネスが切れたOB相手にスコアも展開も優位に立ったが、関東予選に向けて手痛いレッスンとなった。

 ラストワンプレー。追い出し試合のお約束とも言える?根回し済みの演出。この3月で定年退職となる上掛先生をゲームに引きずり込んだ。30年近く前の平塚工業時代からこのクラブを継承し育ててくださった偉大なる功労者の大きな節目。

「何人もが弾き飛ばされて独走トライでフィニッシュ」というシナリオを、キックオフ前に両チームで共有していた。ところが上掛先生がスタンドオフに入ったため、ボールを受けるとすぐにパスやキックの選択となり、なかなかシナリオの独走シーンにならない。15秒で終わるはずが、3分近くプレーを継続してからのトライとなった。

 トライ&ノーサイドのホイッスルと同時に、現役が上掛先生を囲んで胴上げ、続いてOBチームも先生を胴上げ。さらに校歌とスリーチアーズで、上掛先生への感謝を表現した。
 


 その後、桜の木の下で歓談の後、正装に着替えて卒部式。OB
寺社下さんのご挨拶で始まり、顧問挨拶、記念映像上映、監督挨拶、記念品贈呈、卒部生挨拶、キャプテン挨拶、校歌&スリーチアーズで締め、最後は花道を作って二人を送り出した。あちらこちらでこっそり目に光るものが確認される素敵な時間だった。



 
萩谷和正
「今日は卒部式を開いてもらってありがとうございました。両親、先輩方、後輩達に送ってもらって良かったです!これから社会人になって生活ががらりと変わると思いますが、先生方に教わったことを忘れずに、仕事でつまいずいたら先輩方に教えてもらいながらこれからも頑張っていきたいです!4、5月は仕事で大変なので夏あたりに体動かしに遊びに行かせてもらいます!
幸せ更新し続けます!!」

山崎将太郎
「今回は僕達3年生の卒部式を盛大に開いてもらってありがとうございます。グラウンドにわざわざ足を運んでくださったOB
の方や、保護者の方々にも感謝です。

部長に誘われて入った部活がこんなにも僕の視野や先輩、後輩の輪を広げてくれました。感謝です。
アルタイルズ1号の名に恥じないようプライドを持ち、今後の生活をenjoyして行きたいです。」

リュウト

「OB戦では卒業した先輩や大先輩とゲームできて、とても楽しかったです!定年退職される上掛先生ともプレーできて、すごくいい思い出になりました!
今後はまず関東大会一回戦突破できるように、1回1回の合同練習を大事にして、個人スキルを高めながら、チーム全体でレベルアップしていきたいです!」

セイタ

「今回のような卒部式は前年度まではなく初めてだったのですが、しっかりとハギとショウタロウ先輩を送れたのでいいものになったと思います!こういった場を設けてくれた松山先生やマネージャーに感謝です!
今後の抱負としては、自分たちが胸を張って平工ラグビー部だったといつか言えるように、他者からの評価のある誇りの持てる集団を作りたいと思います!」
 

 「先人のおかげで」そのフレーズが最もよく似合うのは、間違いなく勝利の後だ。関東予選を直前に控えたこの春休みでアルタイルズが「勝利に相応しい集団」となれるのか。
 変えられるのは、「自分」と「今」だけだ。




その他写真

OBチームでも上掛先生を胴上げ


一発芸シリーズ


OBも芸返し!

卒部式司会のカズキ。想定以上?に立派でした!

OB代表・寺社下さんよりご挨拶

マネージャー二人の力作です!