次のステージ 「Enjoy」

2018/02/04

 1月20日、vs住吉高校「50-5」で勝利。2月4日、vs大磯・松陽合同「26-5」で勝利。文化祭招待試合・西湘高校戦の勝利があるので、これで通算3勝目となった。アルタイルズ内藤組、「変わるべきとき」が訪れた。 

 アルタイルズ始動から10ヶ月、内藤組始動からは3ヶ月、理想通りに歩みを進めてきた。学校の中ではすでにラグビー部が最多部員数のクラブ。先日発表された部員数調査では、現1年生の数は多い順に慶應、桐蔭、東海大相模、平塚工科、法政二高、関東六浦・・・、全国区の強豪校たちに次ぐ4番手に、なんとも場違いな校名が一つだけ入り込んでいる。

 頻繁に訪れる多くのゲストコーチたちは口をそろえる。「楽しそうにラグビーをしていることが何よりいいですね」そのコメントが表すように、練習に悲壮感は全くない。精神的負荷の高いはずのブレイクダウンやタックルの練習ですら、明るく楽しそうな声が聞こえる。 

 次のステップは「楽しい」の質を高めていくことだ。グランドで仲間と共にスポーツに興じ、練習前後にバカ話をして、帰りに一緒に飯を食いにいく。それは間違いなく青春らしい「楽しさ」だ。ただし、この楽しさは休日に遊びで行うボーリングやジョギングと大きな差はない。
 
 海外のラグビー界で聞かれる「
Enjoyしたか?」は、意味合いが少々異なる。それは、誠実に目標に向き合い、努力と試行錯誤をもって高みに挑戦し、壁を乗り越えること。悩みや屈辱、挫折すらそのストーリーにとって不可欠な良きエッセンスとなる。
狙わずとも気がつけば己の人間力は高まり、生涯の友を得る。

 3年秋のある日、最後の闘いを終え、何重にも複雑な成分が含まれる涙をぬぐってからひと時の後、晴れ晴れとした顔で「あぁ、楽しかったな」と重厚な感傷が沸き起こる。こんなストーリーを全てひっくるめて、「
Enjoy」という単語が使われる。
 

 この
10ヶ月、部の確立のために「クラブに笑顔が絶えないこと」を最優先してきた。目先の楽に流されて練習やウェイトをさぼる者がいようと、「今はそれでもよし」を貫いた。

 休日の練習は毎回必ずと言っていいほど遅刻する者がいる。プライド、責任、信頼といったイメージが描けない。表面上の「仲良し」を保つために、やるべきことをやらない仲間に対し、厳しく自分の本音をぶつける者はいない。 

 3つ勝った。僅かばかりでも自信と手応えを掴んだ。その過程で自分の目指す選手像ややるべきことが、ようやく具体的に見えてきたに違いない。せっかくならプライドを持てるクラブにしたいという気持ちも、少しずつ芽生えてきたはずだ。

 次のステージ「Enjoy」へ。自分が懸けた分だけしか、本物の楽しさも感動も手に入らない。
 

ヨシキ

『冬休み前よりもハッキリと成長できたと思います。合同練習では上手いチームとやることで、相手の選手から自分に無いものを色々学べたと思います。冬休みにきてくれたゲストコーチたちから色々と学べて、一番成長できたのはキックです。ゲームでコンバージョンを蹴ってほとんど成功できたので、自信がつきました。今後は自分の課題である外からのコーリングと自分自身の決定力を上げていきたいです』

イッペイ
『この冬の間で大きく成長できた気がします。多くの合同練習や練習試合を通じて自身を持つことができました。最近では恐れずタックルにも入れるようになりました。これからパスやキャッチなど基礎的なスキルをもっと練習して、チームに貢献していきたいです。』